2009年11月20日(金)12:05

ファンロンパウEU常任議長にトルコからは歓呼の声なし

イスタンブール(ドイツ通信社dpa)

ベルギーのヘルマン・ファンロンパウ首相のEU常任議長(大統領)決定によって、トルコはEU加盟への道のりがさらに険しくなったと考えている。

トルコの主要紙は金曜日、ファンロンパウ首相が2004年12月に発言したという文を一斉に報じた。「トルコは欧州の一部ではなく、将来も決して欧州の一部となることはないだろう」。トルコの加盟は欧州連合の基本的なキリスト教的価値を脅かす、と62歳のファンロンパウ首相は語ったという。

「彼の唯一の芸はトルコへの敵対」とトルコのヴァタン紙Vatanは金曜版の見出しに掲げた。このベルギー人はドイツのアンゲラ・メルケル首相やフランスのニコラ・サルコジ大統領がトルコに提案した「特権的パートナーシップを主張する常任議長」である、とヒュリエット紙Huerriyetは報じた。ラディカル紙Radikalは、常任議長決定はトルコにとって「悪いニュース」と伝えた。

「政治家は絶えず入れ替わる。それぞれの政治家にはさまざまな手法があるだろう。ビジョンに欠ける場合もあるかもしれない。しかしだからといって私たちが目標を見失うことはない」とトルコのアブドラ・ギュル大統領は今年の5月にメルケル首相とサルコジ大統領に向けて語った。しかしトルコはファンロンパウ首相のEU常任議長決定により、EU加盟を拒否する勢力がさらに強くなったと考えている。

だがトルコのアフメット・ダヴトグル外相はトルコへの支持を飽くことなく訴える。トルコのEU加盟はトルコよりもむしろEUにとって利益になることが分かろう、と外相は主張した。トルコ政府は、加盟候補国としてトルコが数多くの経済的チャンスを提供し、中東やイスラム世界への架け橋となると訴える。「トルコのEU加盟は文化的な冷戦に終止符を打つだろう」とダヴトグル外相は語った。

一方でイスラム保守系のトルコ政府は今年、隣国のイラク、シリア、イランとの協力関係を強化してきた。レチェプ・タイップ・エルドアン首相は数日前、トルコは政治的には引き続きしっかりと西欧に根を下ろすものの、東と南に背を向けることはない、と保証した。

原題:Kein Jubel fuer Van Rompuy aus der Tuerkei




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